【書評】Dale Carnegie - How to Win Friends and Influence People 1
近頃弟の進路について弟と話すことが多かったんですが、兄弟ということもあるのかなかなか伝えたいことも伝わらず、何か弟の行動が変わったかというとそういうことも無い。
そういうこともあり、自分の受験もほぼ絶望的なので、少し気分を変えて読書でもしようかと思い、以前にKindleストアで購入した Dale Carnegie の How to Win Friends and Influence People(邦題:人を動かす)を読んでみました。書評と題してはみたものの、小さい頃から読書感想文の類が苦手でしてね。よくわからないので書評というよりは自分の今の問題について本に書いてあったことを適用して考察してみようという感じです。
Amazon.co.jp: How to Win Friends and Influence People eBook: Dale Carnegie: Kindleストア
第一章のタイトルは"FUNDAMENTAL TECHNIQUES IN HANDLING PEOPLE"でこの本の邦題にもなっているような内容でした。
本を読んでいて、ちょくちょくメモしたり、ラインマーカーを引いたりします。とはいえKindle上でのことです。
これはWindowsに導入してるAndroidのエミュレータ上でKindleを動かして撮影したキャプチャですが(iPadのKindleアプリはスクショが撮れない)、普段はiPadで読んでいて、気になった箇所はこんな感じでラインマーカーを引いたりメモをつけておいたりすると、AmazonのMyKindleのページで自分がつけた注釈やハイライトの部分が一覧表示されてあとで確認することが出来ます。こういうところが紙の本には無い電子書籍の良い部分かもしれませんね。特にこういった啓発書の類はあとで一部分だけ読み返したかったりすると思いますが、その全てにしおりを挟んでおくわけにもいかないし、こうやってブログに書いたりするときにハイライトした部分を素早く引っ張ってこれるのは非常に便利(もちろん、本を読んでいてその部分にジャンプするのも素早く出来ますし、あとでメモを書き直すことも簡単に出来ます)
さて、なんだか内容がKindleの紹介みたいになってきてしまいましたが、一章を読んでいて気になった部分をいくつか考えてみようかと思います。
よく弟と話す時に「何も考えてない」というような言葉を使ってしまうことがあります。弟はずっと獣医学部を目指して今年で3浪目だったんですが、センター試験に失敗し獣医学部はどこもE判定かD判定という結果で2次試験を獣医学部で受験することは今年は無理だろうという状況です。今年は、というより今年で最後でセンター試験が悪かったならば、どこか違う学部で受かるところを受けるというのは前から決めていたことなんですが、その落とし所を決めるにあたってあまりにも適当で何も考えていないように見えてしまうんですね。自分は大学でうまくいかず実家に帰ってきた身です。一応自分の目標としていた学部には合格しそれなりに目標も高く、しっかりやろうと思い入った大学ですが、何も成すことが出来ず、単位も取れず無様に実家に帰ってきた身です。弟は第一志望の獣医学部以外はどこでも良いというような感じで、一応次善の策として出してきた学部にしても何をやっている学部かも今ひとつ把握していない。自分が無様に帰ってきた身なのでなおさらそんな状態で大学を適当に受けてもどうにもならないんじゃないか、という思いが強くて「何も考えていない」という言葉を使ってました。
“lack of appreciation.” 正しい評価の欠如とでもいうのでしょうか、弟も「何も考えていない」はずは無いのです。「相手の立場に立って考える」という言葉は何度も本の中で出てきましたが、本来伝えたい部分である「適当な考えで大学に入っても意味は無いし、やっていけないと思うから次善の策であっても熟考すべき」という部分がうまく伝わらないのは、自分の言い方が悪いからなのでしょう。相手の立場に立ってみても、はっきり言って自分のように大言壮語を吐くだけ吐いて、何も成していない、単位すらまともに取得していない、そんな人間に何を言われてもこころに響かないのは当然だし、増してや批判されるようなことがあっては聞く耳持たないのは当たり前かもしれませんね。
“How can I make this person want to do it?” 一応受験する大学は決定し勉強しているようですが全然身が入っていないことは見るからにわかります。一応A判定の大学を受験するとはいえ、全然安心できないのが受験であることはよくわかっているので、最後だと思ってしっかりと勉強させてやりたいですが、前述の通り自分はどうしようも無い人間で誰かに何かを指図する資格など皆無に等しい人間です。そんな人間が何を言っても伝わらない気もしますが、弟の2次試験までは一ヶ月を切り、落ちたらかなり詰みに近い状態になってしまうことがわかっているので、そうは言ってられないです。「どうしたら相手がやりたくなるか」は考えてはいますが、「相手の立場に立って考え」てみたら、私に何を言われたところで聞く気にならないような気もするんです。
Principle 1—Don’t criticize, condemn or complain.
責めない、批判しない、文句を言わない。
Principle 2—Give honest and sincere appreciation.
正直で誠実な評価をする
Principle 3—Arouse in the other person an eager want.
強く「やりたい」と思わせる
このどれもが実践したいことではあるが、自分が相手だったら自分に何か言われたら何一つ聞く耳を持たないだろうと、この章で繰り返し述べられていた「相手の立場で考える」というところだけで八方塞がりなんじゃないかと心が折れそうです。もちろん、「相手の立場で考える」というのは何も「自分から言われたらどう思うだろう」みたいなことだけでは無いことはわかるのですが。。。
とりあえず原則1の"Don’t criticize, condemn or complain." についてはすぐにでも実践できることなので、今後弟と話す時は試してみようと思います。昨年の春、心療内科と精神科に1つずつかかりましたが、一つ目に行った香川県の精神科の先生には色々と批判的なことばかり言われて辛かったことを思い出しました。自分の何がいけなかったか、などはある程度本人把握してるものですよ。でもどうにもならないこともあるし、だからこそ困ってるんでしょう。2つ目に行った心療内科は上智大学のグリーフケアの講義でも紹介されるような先生らしく、思い出してみれば何一つ批判的なことは言いませんでしたね。人間不思議なもので、批判されるより批判されない方が自分の過ちについて逆に深く考えるものです。自分も2つ目の心療内科の先生と話したあとの方が色々と反省することが多かった気がします。将来自分も精神科もしくは心療内科を目指しているので、人と話す時にむやみに批判しないというのは今後心がけていくべきでしょうね。
とりあえず読み進めていきたいと思います。